学び合い実践メモ
011203   五重の塔はなぜ倒れないか(光村中2)  課題シート と 生徒作成シート
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はじめに
私の学び合いのブログ「 いのっちの落書き帳 by hideki55」に、次のような記事(2010/02/13 (土))を書き込みました。
国語の課題づくりについて
http://manabiai.g.hatena.ne.jp/hideki55/20100213

みんなでやれば何でもできる〜イマキヨ日記
http://manabiai.g.hatena.ne.jp/ima-kiy/

2010年02月12日(金)記事に、

国語の課題作り(読むこと)の難しさが取り上げられていました。
また、Katagiriさんのコメントも紹介されていました。
「結論(意見)」「理由」「理由を支える事実」と3層構造を押さえるようにと授業をしています。
さらに、読むことの評価にも悩んでいらっしゃるとの書き込みがありました。

私も、学び合いの課題づくりが難しいと思っていますので、どんな課題で授業をしたのかの情報交換ができれば、その課題の適否が検討できるのではないか、また、適している課題ということがわかればその他の教材でもアレンジして課題を設定すればよいので、課題づくりがやりやすくなるのではないかと思います。
そこで、私がこころみた学習課題について自己解説します。

2010/02/10 (水)の記事
中2 五重塔はなぜ倒れないか の 学習課題
参照。

課題は「学習プリントに、「五重塔はなぜ倒れないか」の理由と説明をできるだけ詳しく(しかも できるだけたくさんの理由を見つけて)まとめなさい」というものでした。
このひとつの課題だけで、一時間の授業を構成できるので、自分としては「教科書の書いてあることの整理」という点では、よいのではないかと思います。
教材文の本論は、「五重塔はなぜ倒れないか」について、複数の理由を説明しています。
その複数の理由をいくつ生徒が生徒が見つけられたか、生徒のワークシートから見て取ることができます(読みの評価)。
生徒の側からすると、この学習プリントは、穴埋め式ではないのでどのようにまとめていくのか、自由度が高く・工夫のしがいがあると思います。そこで、生徒のまとめ方(何をキーワードにしているか・どのように理由を記述しているか)を見取れば、また別の観点での読みの評価ができるのではないかと思います。
読みの評価は、シンプルにすることが大事だと思います。なぜなら、生徒にも教師にもわかりやすくしないと「雲をつかむような評価」になってしまい、いわゆるゴールが見えない状態に陥ります。
一つの評価の材料は、生徒の書いたもの。
その生徒の書いたものを、どう評価するのかの客観的基準が必要。
さて、この学習課題の一番の問題点は何か。
それは、いわゆる「表層の読み」レベルにとどまってしまう課題なのではないかという点です。
例えば、筆者の説明のしかたの工夫は何か、わかりにくい記述はないか・なぜ分かりにくいのかの文章評価、理由を説明する順序性の工夫はあるか、文章の構造分析(序論・本論・結論)などなど。
国語の授業の最大の難しさは、何をその教材で学ばせるのか、という点にあります。
ご意見をお寄せください。


この課題のワークシートと生徒の作成したシートを公開します。ご活用ください。

五重塔はなぜ倒れないか 学習ワークシート(ワード版)
ダウンロード   ←右クリックでファイルを保存してください。

生徒の作成したワークシート1   たくさん理由は書き込んであるが、一部読みが不正確な部分が見られる例

生徒の作成したワークシート2   簡潔に、図をいかして理由をまとめている例

生徒の作成したワークシート3   理由にナンバリングをつけなさいというアドバイスを取り入れた例

生徒の作成したワークシート4

生徒の作成したワークシート5

生徒の作成したワークシート6

終わりに
この「五重塔はなぜ倒れないか」の授業時間は、2時間。
1時間目は、全体での通読・「五重の塔はなぜ倒れないか」その理由の書いてある文をできるだけたくさん見つけて教科書に線を引く。
2時間目は、全体の通読・このワークシートの課題への取組。
ご意見をいただければ、ありがたいです。


(2010.02.14 記)


人目のご訪問、ありがとうございます。 カウンタ設置 2010.02.14